エレファントカシマシ@日比谷野外大音楽堂
珍しく入口前の屋台でたこ焼きと缶チューハイを買ってしまうぐらい空腹で参戦。
席はCの石くん側一番端。が、意外や意外。全員横一列に並んで見えるポジションで、誰が欠けたりすることもなく、非常に見やすかった。まぁ、この2年は立見しか取れなかったりしたので、席があることだけでも喜ばしいこと。ステージにはキーボードが配置してあり、今日も蔦谷氏が出るのだな、と思う。
あまり時間もなかったので、買ったたこ焼きをさっさと食べ(決して美味くはない.....)缶をプシュと空けたところでメンバー登場。なんか赤毛のモンチッチみたいな人がいるなぁ、と思ったら石くんだった。石くん、何、そのアタマ!!これは結構衝撃.......。
蔦谷氏から始まるこの曲は一体??と思ったところに聞きなれた宮本の声。『パワー・イン・ザ・ワールド』かよ!なんか、パワー無さそうな出だしだな......とか思ってしまった。これは個人的な感想だが、蔦谷氏が入る前の曲にkey.が入るとなんだかなーというしまりの無い曲に仕上がってしまう感じがしてしまう。とはいえ、宮本の声がよく出ていたこともあって、声に引き摺られるように力は入ったんじゃないかな。
2曲目で『うつらうつら』がきたときはおぉぉぉぉっ!となったけど、全体的には可もなく不可もなくというか、いや、“5”“奴隷天国”“東京の空”から1曲もやらなかったことをどーのこーのと言いたいわけではなく。たぶん。
『デーデ』では成ちゃんの帽子奪い、『平成理想主義』後のメンバー紹介ではトミのTシャツに “ARMY”と書かれているのを見て「「ミ、ARMY!Tシャツにアーミーって書いてあります。戦闘態勢です」みたいなことを言い、石くんのときには「相棒、俺の相棒」と強調する宮本。というか、『平成理想主義』もなんだこの曲?て思ったんだよなー。アレンジを変えた曲がそこそこあったのは、年月+蔦谷氏効果なのだろうか。
MCというより曲説明で、バブルの頃に(浮世の夢を出した頃とか言ってたな)相場の3倍ぐらいの値で江戸名所図絵という何冊もセットになってるやつを事務所に初めて前借りをして買ったという話。このあたりも昔は海で、貝殻がいっぱい出てくるんだよ、といって何かと思えば『東京ジェラシィ』。“神田ジェラシイ 日比谷ジェラシィ”と詞を替えて歌っていた。こういうところは野音だなぁと思わせる。
「今日、どんな曲をやろうか」と寝る前に色々考えてきたんです、というような話をして改めてメンバー紹介。
成ちゃんがイントロを弾き始めたのを抑止し、「ダンディーブラザーズの曲を」ダンディーブラザーズといっても歌詞は九割五分宮本が書いたんだけど、と落とし、でも曲はほとんど成ちゃんがつくってます、とまた上げて『せいので飛び出せ』。これはやるなんて一切思ってなかったので、ちょっと嬉しかった。曲のあとには「成ちゃんの曲はどれも楽しい」みたいなことを言ってた。
「スピードの限界に挑戦します」そんな早い曲あったっけ?と思ったら『今をかきならせ』。こここれは〜メンバーが大変そう〜(笑)。
火鉢生活の頃の話。『遁生』おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!これがあるから野音はやめられないんだなぁぁぁぁ!!
「お前はなぜに生きている?」
「小さき花を見るために。
小さき花を見るために。」
この1フレーズに目頭が熱くなる。
続く『月と歩いた』では、WINSでミスターシービーに持っていた5800円を全てつぎこんだら、シンボリルドルフに負けちゃって、電車賃も無くなってしまったので後楽園から赤羽まで歩いて帰った、という話。普段、博打はしないけれどミスターシービーという馬がとても好きだったのだそうだ。たしか、ミスターシービーは結局シンボリルドルフには一回も勝てなかったんじゃなかったっけ?それにしてもこの曲、途中の転調っぷりはまるで別の曲。寝てる人なら目が覚めるのでは。
そして『月の夜』もう最高。言うことなし。
「にやけた大人になりたくない、とか思ってたんだろうなあ」と曲の直前に呟いて『珍奇男』。そして突然「おいっ」と言って『友達がいるのさ』。これもまた『月の夜』に負けずとも劣らないほど野音に映える曲。「歩くのはいいぜー!電車もいいぜー!飛行機もいいぜー!スキップもいいぜー!走るのも、いいぜー!出かけよう、出かけよう!」と実際にステージで走ったりスキップしたりしながら歌う。上機嫌でコミカルな動きと真摯な想い。
「明日に向かうために、昨日にさよならしようぜ、という曲です」と『さらば青春』で感動の場面最高潮か、と思ったら『ゴクロウサン』が始まった(笑)。しかもこのイントロがフラカンの「捨鉢野郎のお通りだ」に聴こえた自分は駄目人間.....(遠い目)。
『シグナル』は好きな曲ですが、やっぱり詞を間違えてた。
この後はアルバム「STARTING OVER」から3曲。『FLYER』のトミがいい。
アンコは『てって』から。Tシャツに着替えて再登場した宮本は本編で2時間やったことにちょっと驚いていた(本当は2時間超えてるんだが)。『武蔵野』は野音で歌うと涙腺が緩む、と自ら告白。そのせいか音程があやういところあり。この思い入れの深さ。宮本には私らの知らない昔々の東京、いや、江戸の景色が見えてるのか。
個人的な好みでいうと、あんまりぐっとくる選曲ではなかった今年の野音。思い入れはそうでもなくても、今までライブで聴いたことなかった曲は多かったので、そういう意味ではやはり祭りはいいなーと思えたかな。そういや悲しみの果てやらんかったのっていつ以来だったんだろ。
- パワー・イン・ザ・ワールド
- うつらうつら
- 孤独な旅人
- デーデ
- 平成理想主義
- 東京ジェラシィ
- 一万回目の旅のはじまり
- 赤い薔薇
- 勝利を目指すもの
- せいので飛び出せ!
- 今をかきならせ
- 真夏の星空は少しブルー
- 遁生
- 月と歩いた
- 月の夜
- 珍奇男
- 友達がいるのさ
- さらば青春
- ゴクロウサン
- 真夏の革命
- シグナル
- 笑顔の未来へ
- FLYER
- 俺たちの明日
en)
- てって
- 今宵の月のように
- 武蔵野
- (新曲)
新曲はなんだかあんまり心を掴まれるところはなかったのだけど、これから大化けするのだと期待しよう。